2020年に入ってから急に、
──と騒がれるようになりましたよね。
なんのことか分からないという人も、とりあえずは、
・超⾼速
・超低遅延
・多数同時接続
──この3つを覚えておけば、一般常識としてはぜんぜん恥ずかしくないレベルです。
もう少し踏みこんで理解したい人のために、この記事では5Gについてのおすすめ解説本を3つ紹介します。
①5G革命の真実
いちばんおすすめなのは、この本。
正直、ほとんどの一般人にとっては4Gの通信速度で十分なんですよ。
なのに、なぜ無理に5Gの導入が急がれているのか?
この本はこう言っています。
「スマホユーザにとっては4G通信でも特に不満はないが、それでも5G通信へと進化せざるをえないのは、3Gや4Gの進化の時以上に、政治的な意味合いが強いからである」
「5G通信というインフラを最も必要としているのは監視国家・中国である。
中国が目指しているのは中国国内の監視のみではなく、世界監視システムだ。
その世界監視システムの完成のために必要なのが5Gなのである」
──というように、中国という扱いにくい?国のことも徹底的に追究して書いています。
俺にとって、いちばん衝撃的だったのは、
GAFA(Google・Amazon・Facebook・Apple)の4つの企業が、多かれ少なかれ、親中国的であるという事実。
✅グーグルは、「ドラゴンフライ」という中国向けの検索エンジンを開発し、中国の監視国家体制に協力している。
✅アマゾンは、中国による「やらせレビュー」により、中国製の質の悪い商品を世界に売っている。
✅フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグは、習近平国家主席と親しく、保守派のフェイスブックアカウントを凍結したりもしている。
✅アップルのiPhoneの部品の多くは、超低賃金の労働者がはたらく中国の工場で作られている。中国はアップルにとって不可欠な生産場所。
この本を読むと、世界の5G通信事業競争がどんどんスピードアップしている中で、
完全に日本が出遅れていることがわかります。
5Gが意外と政治的であることがわかる衝撃的な本です。
②5Gビジネス
こちらは、さっきの本のような政治色はゼロです。
5Gをビジネスとして活用したい人向けに書かれた本。
「5Gはスマートフォンによる通信需要の密集する都市部から整備されていくが、人口密度の少ない場所にある施設こそ、遠隔制御へのニーズがあるのではないか」
──というような「5Gの都市と地方の格差」という鋭い視点から書かれているところもあって、おもしろいです。
ただ、初心者が読むにはちょっと難しすぎる気がしましたね。
通信事業者の人向けに書かれている感じがします。
とはいえ、第4章「5Gのリスク」についての記載はとてもわかりやすかったです。
・5Gにより高速で個人情報を吸収するようになる企業や政府に、我々はどう対応すべきなのか。
・地方と都市のデジタル格差の拡大はどうなるか。
──など、5Gのリスクについて、まんべんなく書かれています。
初心者で、とりあえず「5Gのリスク」を知りたいという人は、第4章を読むのをおすすめします。
③5Gでビジネスはどう変わるのか
こちらは、他の本に比べて、技術的な説明が多めです。
4Gで現在使っている周波数帯はビルの陰に電波が回り込みやすかったり、建物の内部にも電波が届きやすい特徴がある。
一方、5Gで使う周波数帯は総じて高い周波数帯で、光の性質にかなり近い。
──というような、技術的な解説が多め。
いちばんおもしろいのは、「5Gが、少なくとも最初のうちはガッカリに思われるだろう」と予言しているところ。
5Gの商用化がスタートするものの、5Gが使えるエリアもまだわずかで、開始当初に出てくる5G対応スマートフォンの値段も高くなるはずなので「5Gは期待はずれ」という印象が形成されるだろう。
──というような記載もあります。
この本によれば、
「幻滅期」➡︎「啓蒙活動期」➡︎「安定期」を経た上で、ようやく5Gが定着すると予想されています。
5Gが定着するにはかなり時間がかかるらしいです。
「5Gってすげー!」
と、むやみやたらに興奮している人には、ぜひこの本をおすすめしてあげましょう。
だいぶ冷静になるはずです。
まとめ|5Gにはあまり期待すべきでない?
今回紹介した3つの本に共通して記載されていたのは、
・5Gの完全普及には時間がかかるので、今期待しても必ず「がっかり」することになる。
──この2点ですね。
5Gについては、メディアがずいぶん過熱報道していますが、冷静になって考えるのが大事です。
テレビのニュースばかり見ていると、どうしても興奮してしまいがちですが、こういう本を読んで冷静になったほうがいいかもしれませんね。
最後に、いちばんおすすめしたいのは、やはりこの本です。
正直、他の本に比べてレベル違いの衝撃を受けたので、これ1冊だけでもぜひ読んでほしいです。
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