今月の時事ニュース
新型コロナウイルス対策のための緊急事態宣言が続いている。
「自粛警察」なるものが現れる始末で、日本の同調圧力は半端ない。
太平洋戦争に突入する前の日本も、こんな同調圧力のままで戦争に突っ込んでいったのかもしれない。
でも、今回はアメリカ兵のような分かりやすい敵はおらず、目に見えない微細なウイルスが敵。
アメリカを相手にする以上に勝ち目がなさそうだけど、どうなるんだろうね。
今月の俺ニュース
俺の世界観を作ってくれた小説『新世界より』の著者である、貴志祐介さんのおすすめ小説ランキングをまとめた。
この人の小説は本当に好きなんだ。
作品数は少ないけど、そのほとんどが「大当たり」のおもしろさ。
本を全く読まない高校生だった当時の俺に、読書の楽しさを叩き込んでくれた。
2020年5月発売!おすすめビジネス書3選
①危機の時代
2008年のリーマンショックを予見したことで有名な、冒険投資家のジム・ロジャーズの警告本。
「経済の悪化は、戦争につながる」という前提のもと、コロナ・ショック以降の世界のたどる道を予想している本。
リーマンショックの時は、中国は貯めていた金をばらまき、世界経済を助けた。
しかし、コロナショックでは、中国も負債を抱えているため、リーマンショックよりもひどい経済悪化が世界レベルですすむ。
──とジム・ロジャーズは言う。
多くの経済危機をリアルタイムで見てきた投資家が、
と言ってる。
日本経済についてもかなり触れられていて、著者はこれから先の日本経済には悲観的で、アベノミクスにも否定的みたい。
さらに日本で開催される予定だったオリンピックについても否定的で、
オリンピックが国を救った事はない。借金が増えるだけだ。オリンピック開催後に経済が低迷した、ギリシャとブラジルなどの例がある。
──と、オリンピックは経済を救わないことを強調している。
投資家の目から見る日本はどうも、問題だらけらしい。
②コロナショック・サバイバル
コロナウイルスがパンデミック(流行)である限り、かならず危機は終わり、日はまた昇る。
コロナが終わることを前提に書かれた、日本経済復興への提言書。
本書では、
ウイルス性疾患と同じで、感染時に重症化しやすい企業はもともと基礎疾患を抱えている企業なのである。
──と書かれていて、日ごろから経営体制に問題を抱えている企業は、コロナショックで簡単に沈没してしまうらしい。
では、同じ企業でも、コロナショックで沈まない企業の特徴とは?
本書によると、その特徴は以下の4つ。
・危機到来時における、手元流動性(現預金)の潤沢さ
・金融機関との従来からの信頼関係
・平時における稼ぐ力(キャッシュフローの厚み)
・自己資本の厚み
どれもこれも、大企業ならなんとか可能かもですが、中小企業には難しい。
しかし、本書では
━━ということも指摘されている。
中小企業はその規模の小ささのおかげでフットワークが軽く、トップ層が司令塔になれば、危機への対応も速い。
逆に、大企業は目を配るべき支社が全世界に散らばっているので、まず現状を確認するのも一苦労だし、動くのが遅い……という理屈。
コロナが終わる頃には大企業の勢力図もすっかり塗り変わっているかも。
③コロナの時代の僕ら
ローマに暮らすイタリア人作家が書いた、感染症にまつわるエッセイ27本をまとめた本。
非常事態下のイタリアで書かれた、作家の静かな叫びが、ずっしり響く。
著者は素粒子物理学を専攻していたらしく、数学的な記述もあるけど、ド文系人間の俺にも理解できる。
感染症の拡大をビリヤードの球にたとえているところは、すごい納得した。
いちばん含蓄のある言葉だと思ったのは、
「more is different」=「多は異なり」
──という言葉。
ということ。
奇しくもグローバル化が進んでいる現代、一人ひとりの感染症を広めないための行動が、ダイレクトに世界に影響する。
コロナ禍においては対岸の火事を見続けられる人はいない。全員が当事者。傍観者にはなれない。
ある意味では、全世界の国の利害関係が共通するので、世界が「コロナを打ち倒す」というスローガンの下で協力できるかもしれない。
「全世界が一つになって敵を倒す」というのは、映画『宇宙戦争』とか『インデペンデンス・デイ』みたいに宇宙人が攻めてきた時くらいだろう。
コロナのおかげ? で全世界が協力できるのであれば、それはそれで世界史上、初の快挙になりそう。ちょっと楽しみ。
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