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2022年読んでよかった本10冊

26歳がえらぶ人生ベストアニメ映画3選

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26歳がえらぶ人生ベストアニメ映画3選

秒速5センチメートル

当時、20歳の俺はこの映画を見て絶望し、うつっぽくなってしまった。

感受性センサーがビンビンのままでは、社会人なんてやっていけない。

大人になるということは、無感動になるようにセンサーを調節することなんだ。

『秒速5センチメートル』を見て、数日ダウンできるくらいの感受性センサーを持っている人は、ぜひそのセンサーを大切にしてほしい。

俺は、社会人になってからこれを見ても、まあ感動はするものの「まあそんなこともあるよね」くらいの感想になってしまったので、俺の感受性センサーはもう死んでしまったのかもしれない。

映画に感動して、数日間は他のことを何もせずに、その映画だけを考え続ける。
学生の特権だ。でも、ニートになってはいけないよ。

パプリカ

筒井康隆の小説『パプリカ』が原作になっているアニメ映画で、原作の筒井康隆の狂気と監督の今敏の天才ぶりがミックスされてすごい映画になってしまった。

他人の夢に侵入していく話で、映画『インセプション』的な重層構造になってるのでぶっちゃけストーリーは意味不明。


登場するセリフも、

オセアニアじゃあ常識なんだよ

思い知るがいい! 三角定規たちの肝臓を!

胸にエナジー ケミカルの泡立ち

ハイヤーや古タイヤや血や肉の通りを行き

あれがリバティー ユートピアのパロディー

バイヤーやギガ・ムービーの絢爛の並木は晴れ

━━と、まるで夢に出てくる言葉のようで意味不明。

あの江戸川乱歩も、「うつし世はゆめ 夜の夢こそまこと」と言っていたので、夢こそが真実で、俺たちが真実だと思っている昼間こそが夢なのかもしれない。

理解するのではなく感じる。夢なんて理解できないから。それが『パプリカ』の楽しみ方。

この世界の片隅に

ちょっとベタなんだけど、やっぱりこの映画はよかった。

戦時中なんてもはやあらゆる物語で語られ尽くされてしまったと思ってたけど、まさかこんな語り口があったとは。

こういう作画で第二次世界大戦を描かれると、もはや戦時中が実は全く別のパラレルワールドで起こっていたのかと錯覚してしまいそう。

「この世界の片隅に」は英訳すると、「In This Corner of the World

Corner(コーナー)というのは、ボクシングのリングみたいに世界を四角いものととらえているということなのかもしれない。

丸とは違って、四角には4つの隅っこがある。

隅っこに住む彼女たちは戦争なんて選んでいなかった。なのに、戦争の災禍だけは受けてしまう。

今、お腹の中にいる子ども、あるいはこれから生まれていない子供達が戦争に巻き込まれるかどうかは、今を生きる俺たちによって決まる。

「この世界の片隅」とは、まだ生まれていない子どもたちがいる場所のことも指しているのかもしれない。

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