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2022年読んでよかった本10冊

26歳がえらぶ人生ベストSF小説3選

SFとはサイエンス・フィクションのことで、要は未来のことをテーマにした予言的な小説のことだ。

SFを読んだ後に感じる不思議な感覚を、センス・オブ・ワンダーという。

センス・オブ・ワンダーとは、SF小説を読み終えた時に感じる、

  • フワッとした浮遊感

  • 長旅を終えたような寂しい気持ち

  • 宇宙や地球に比べて「自分などちっぽけな存在だ」と感じるやるせなさ

━━と、まったく定義になってないのがおもしろいんだけど、良いSF小説を読むとこれらを感じるはず。

俺もこのセンス・オブ・ワンダーの感覚が大好きで、SF小説をたくさん読んだ。俺は文系で科学のことなど詳しく知らんけど、それでも楽しめる。

漫画『ワンピース』で、こんな言葉が出てくる。

━━人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実である

あらゆるSF小説は、人の空想力の限界に挑んでいる。

どんなにあり得ないように見えるSF小説も、SF作家が空想できる以上、それは起こりうる現実なんだ。

作家の中でも、特にSF作家は空想の達人だ。
ぜひ、空想の限界にまで挑んでいるSF小説を読んでみてほしい。

ということで、26歳時点の俺がえらぶベストSF小説3選を紹介する。

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26歳がえらぶ人生ベストSF小説3選

新世界より

1000年後の日本に暮らす子どもたちが、徐々に血塗られた人類の歴史に気づいていく話。

この本は、詳しく説明したくない。
言葉で説明しようとすればするほど、言葉にできなくなってしまう自分が嫌になるから。

就活の自己PRのために自分のことを言語化しようとしすぎた就活生が自己嫌悪に陥り、急に「自分探しだ!」と言って一人旅に出かけたりするのは、言語化の悪いところ。


本当に好きなものは言葉にできない。

俺は高校生のころにこのSF小説を読んだおかげで、知的好奇心がわき、勉強が好きになったし、本も読むようになった。偏差値45くらいの高校からまあまあの大学に行けたのも、本書のおかげ。

多感な思春期の俺には衝撃が大きすぎて、読み終えた後数日間はなにもできずに学校すら休んだ。

俺にとっては聖書に等しい。

これを超える本は、もうこの先絶対に出会えない。

渚にて

巨大隕石が地球に衝突しそうになったり、巨大怪獣が地球にやってきたり……。

ハリウッドのSF映画で描かれるのは、そんな映像的にド派手な映画ばかりだけど、本書はちがう。


第三次世界大戦が勃発し、放射能に覆われた北半球は死滅。
かろうじて、人類が生き残っているオーストラリアだが、そこにも放射能がゆっくりと迫ってくる……。

━━というあらすじなんだけど、本書では人類は潮が引くように静かに絶滅していく。

隕石がふってきて人類が慌てふためくようなことはない。

音も臭いもなく目に見えない放射能がゆっくりやってきて、人類がゆっくり絶滅していく。

生きることを諦めた人類の引き際を感じられるSF小説。

俺たち人類も、滅ぶときは無駄な抵抗はせずに、ゆっくりと運命を受け入れて死んでいきたいものです。

幼年期の終わり

上帝(オーバーロード)という超生物種族の宇宙船が、地球にやってくるというSF小説。

「おいおい宇宙人とかよくあるSF小説だな」と思うかもしれないけど、これはまったくもって違う。

本書に登場する宇宙人は、遅れている人類を一段階上に引き上げてくれるお迎えだったんだ。

人類は一人ぼっちじゃない。


いつか、地球にお迎えが来るまで待っていて。たとえそのお迎えが生物の形をしていなかったとしても。

人類はもしかしたら絶滅するのではなく、ある日、地球にやってきたお迎えによって、生物の形から卒業させてもらうのかもしれない。

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