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2022年読んでよかった本10冊

ビジネス書と自己啓発本の違いは?|簡単に見分ける3つの方法

ビジネス書 自己啓発 どっち ちがい

ビジネス書と自己啓発本は似ているので、よくごっちゃになる。
区別して読んでいる人の方が少ないかもしれない。
 
 
先に結論を書くと、両者の違いはこうだ。

両者の違い

  • ビジネス書:客観的に分析しており、再現性がある。論文など信頼できるソースが掲載されており、参考文献も豊富。また、グラフや図が適度に掲載されている。
  •  

  • 自己啓発本:著者の自慢話の領域を出ておらず、再現性がない。しばしば精神論になりがち。

 

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ビジネス書と自己啓発本の区別はむずかしい

この動画を見てほしい。▼
 


 
この動画ではビジネス書を100冊購入した男性が登場するんだけど、俺の見るところ、その100冊のうちほとんどはビジネス書ではなく自己啓発本としか思えない。
 
 
ビジネス書と自己啓発本の区別は実は難しくて、100%のビジネス書もないし、100%の自己啓発本もない。
30%がビジネス書っぽい内容で、70%は自己啓発本的な内容。
じゃあとりあえずこの本は自己啓発本ってことで売り出そうか。

━━という感じで、両方の要素がミックスされている本がほとんどなので、厳密な区別はそもそもできない。
 
 
とはいえ、俺はなるべく、
ビジネス書的な内容が多い本を読むようにしてる。

 
両者の違いを俺の主観100%でかんたんに解説しよう。
 

両者の違いはこう

もう一度、ビジネス書と自己啓発本の違いを一言でまとめよう。

両者の違い

  • ビジネス書:客観的に分析しており、再現性がある。論文など信頼できるソースが掲載されており、参考文献も豊富。また、グラフや図が適度に掲載されている。
  •  

  • 自己啓発本:著者の自慢話の領域を出ておらず、再現性がない。しばしば精神論になりがち。

自己啓発本を書くのはだいたい成功者のお金持ちだけど、その主張は、

俺は宝くじを買ったら当たった。君も宝くじを買えば当たる。

━━的な理屈ばかりで、「いや、それはあなたの実力じゃなくて運がよかっただけじゃん」という反論に答えられない。
 
 
最近はそうでもないけど、あのホリエモンも昔はこういう自己啓発本をたくさん書いていた。
文章の切れ味がいいから読んでられるけど、ふつうは他人のラッキー体験談なんか興味もないだろう。
 
 
もちろん、自己啓発本を読んでやる気を出すのはいいことだと思う。
たとえ三日坊主で終わったとしても、自己啓発本のおかげで三日もがんばれたのなら本の代金以上の元は充分とれてる。
 
 
自己啓発本は活字の栄養ドリンクみたいなものだから、読むとやる気は出るんだけど、長続きはしない。
しまいには慣れてくるから、読んでも読んでもやる気が出なくなって、もっと読みたくなる。でもやる気は出ない……。という麻薬中毒者みたいな末路をたどる。
 
 
自己啓発本は、一生の間に数冊くらい読めば充分だ。
 

 

 

 
それに対して、ビジネス書は?
 
 
ビジネス書の特徴は、「客観的であり、論理的」だということ。
客観的である分、少し冷たく感じられるかもしれないし、必ずしも今のあなたを肯定する結論になっているとも限らない。
むしろ、残酷な現実が書かれていることも多いけど、それは論理的だからこそ。
 
 
これも俺の主観だけど、ビジネス書は大学教授やシンクタンクなどを始めとするいわゆる「頭のいい」機関に所属している人が多く書いている印象。
 
 
学歴はないけど行動と体当たりと腕っぷしで経営者になりましたタイプの人は、ビジネス書ではなく自己啓発本を書くことが多い気がする。
 


 

両者を見分ける3つのチェックポイント

さっきも書いたように、ビジネス書と自己啓発本は両方の要素がミックスされている本がほとんどなので、明確な区別はできない。
 
 
できないんだけど、ある程度見分ける方法はある。
その区別方法を3つ紹介しよう。

見分け方

①図やグラフの多さで見分ける

 

②著者の属性で見分ける

 

③引用元や参考文献の多さで見分ける


 
順番に解説していこう。

①図やグラフの多さで見分ける

まず、パラパラとページをめくってみて、図やグラフが豊富にあるようであれば、ビジネス書の可能性が高い。
 
 
著者の自慢話である自己啓発本は、図やグラフが少ない傾向にあるから、これでざっくりと見分けることができる。
 
 
最近で最も有名なビジネス書である『ファクトフルネス』も、グラフが多い。
 

『ファクトフルネス』より


 

 
もちろん、図やグラフが多いからといって、それが正しいデータとは限らない。
 
 
でも、わざわざ本に図やグラフを書くということは、「そのデータ間違ってますよ」と他の専門家からツッコミが入ることを覚悟で書いてるわけだから、まあまあの信憑性はあるんじゃないかと思う。
 
 
他にも『シン・ニホン』という本は、100%純粋なビジネス書という珍しい本だと思ってるんだけど、著者が作った図やグラフがたくさん出てくる。
 

『シン・ニホン』より


 

 
なにがすごいかっていうと、この図がどこかからの借り物ではなく、著者が自前で作っているという点。
資料作成能力という理系的なスキルを持っている人は、かなり信頼できるというのが俺の個人的見解。
 

②著者の属性で見分ける

  • 学歴はないけど行動と体当たりと腕っぷしで経営者になりましたタイプの人は、自己啓発本を書くことが多い。
  •  

  • 大学や大学院、シンクタンクなどのいわゆるアカデミズムに近い著者の場合、専門知にもとづくビジネス書を書くことが多い。


例外はいくらでもあるんだけど、世の中には一生かけても読み尽くせない量の本がある以上、著者の属性から判断して読むべき本/読まなくていい本を決めないといけない。
 
 
俺の場合は、やっぱり学歴の高い人の方がいい本を書く傾向にあると思ってるから、著者の学歴はけっこうチェックしてしまう。
 
 
たとえば、楠木建(くすのき けん)さんの、『ストーリーとしての競争戦略』は、けっこう難しいんだけど、最高のビジネス書だと思う。
 

 
楠木建さんは、経営学者であり、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授です。
 
 
「自分で経営したことのない学者が経営を語るな」という批判もあるんだろうけど、やっぱり、専門知を持っている人の本は現場の人とは一味違う視点から書かれてるから、読んでておもしろいのよ。
 

③引用元の多さで見分ける

本を手に取ったら、まずは本の最後のほうのページを見てみよう。
 
 
そこに引用元、参考文献などが多く載っているようであれば、ある程度は信頼できるビジネス書だと思う。
 
 
自己啓発本の場合、ソースが著者自身の体験しかないから多くの参考文献なんか載せようがない。

引用元が多いってのは、たとえばこういうこと。

『ストーリーとしての競争戦略』より


他の専門家の書籍や論文などが引用元として示されていれば、かなり信頼のおける本だとひとまずは判断していい。
 
特に、英語の文献からもたくさんの引用があると、こいつガチだなと判断できる。

 
引用元(エビデンス)が示されている本は、かなり信頼できる。
とはいえ、一つ一つの引用元を細かくチェックする熱心な読者なんてまずいないし、引用元が本当に正しいのどうかは素人にはわからない。
 
 
カッコつけるために引用元をでっち上げるなんて話はよく聞くから、もちろん無条件で信用するのはよくない。
(俺も大学のレポートで存在しない引用元を書いたことがある)
 

 

 

 
結局、ビジネス書と自己啓発本を明確に見分けることは不可能なので、
気になったらとりあえず読んでみるしかない。

読んでみて、自己啓発本だなと思ったら閉じればいいし、自己啓発本でもおもしろければ読めばいい。
 
 
ハズレ本も含めてたくさん読めば、そのうちタイトルを見ただけで「あ、自分には読む必要のない本だ」と嗅ぎ分けられる嗅覚が育ってくると思う。
 
 
最初は「質より量」で多くの本を読みまくれ。
乱読は正義。
 

【まとめ】

この記事では、ビジネス書と自己啓発本の違い、それから、ビジネス書と自己啓発本の3つの見分け方を紹介した。
 
 
俺も20代はじめの頃は、かなり自己啓発本を読んでたんだけど、最近は完全に飽きた。

どの自己啓発本も言葉を変えてただ「頑張れ」「行動しろ」と言ってるようにしか聞こえなくなったから。

もう自己啓発本でやる気が出るようなピュアな年齢じゃない。
 
 
単なる老化なのかもしれないけど、みなさんもぜひ自己啓発本よりビジネス書を読む楽しさに気づいてもらえるとうれしい。
 
 
 

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