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2022年読んでよかった本10冊

【英語で読む】『ねじまき鳥クロニクル』名言10選

村上春樹 名言 ねじまき鳥

今回は、村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』の名言を10個あつめました。
 
この作品は、村上春樹作品の中でもとくに男女のすれ違いを描いていると感じました。
すれ違いまくって、パラレルワールドに行っちゃってますからね。
 
 
ちなみに、村上春樹は夏目漱石の『門』という小説をイメージして、この作品を書いたそうです。
『門』も罪を抱えた夫婦のすれ違いを描いた小説としておもしろいですよ。

 

 
底本はこちら。▼翻訳者はJay Rubinです。

1
ねじまき鳥は毎日その近所の木立にやってきて、我々の属する静かな世界のねじを巻いた。
 
 
Every day it it would come to the stand of trees in our neighborhood and wind the spring of our quiet little world.

 
2
「人が死ぬのって、素敵よね」
 
“When people die, it’s so cool”

 
3
まるで綿谷ノボルが世界じゅうの曲がり角で僕を待ち伏せしているようにさえ思えた。
 
オーケー、正直に認めよう、おそらく僕は綿谷ノボルを憎んでいるのだ。
 
 
I felt as if Noboru Wataya were lying in wait for me just around every corner in the known world.
 
OK, let’s face it. I hated the guy.

 

4
僕のいる場所とその世界のあいだには、いくつも門が存在する。
今はたまたま全部の門が開いているから、僕にはその音が聞こえるのだ。
 
 
There were several gates connecting that world with the place where I was, and I could hear the sound because they all just happened to be open at the moment.

 
5
「私は娼婦なのです。かつては肉体の娼婦であり、今では意識の娼婦なのです。
 
私は通過されるものなのです」
 
 
“I am a prostitute. I used to be a prostitute of the flesh, but now I am a prostitute of the mind.
 
Things pass through me.”

 
6
僕という人間は結局のところ、どこかよそで作られたものでしかないのだ。
 
そしてすべてはよそから来て、またよそに去っていくのだ。僕はぼくという人間のただの通り道にすぎないのだ。
 
 
This person, this self, this me, was made somewhere else, was made somewhere else.
 
Everything had come from somewhere else, and it would all go somewhere else. I was nothing but a pathway for the person known as me.

 
7
「たっぷりと何かに時間をかけることは、ある意味では一番洗練されたかたちでの復讐なんだ」
 
 
“Spending plenty of time on something can be the most sophisticated form of revenge.”

 
8
もちろん金には名前はない。もし金に名前があったなら、それは既に金ではない。
 
金というものを真に意味づけるのは、その暗い夜のような無名性であり、息をのむばかりに圧倒的な互換性なのだ。
 
 
Money had no name, of course. And If it did have a name, it would no longer be money.
 
What gave money its true meaning was its dark-night nameless, its breathtaking interchangeability.

 
9
もし僕に何か強みがあるとしたら、それは失うべきものがないという点だった。たぶん。
 
 
If I had anything in my favour, it was that I had nothing to lose. probably.

 
10
どこからも誰からも遠い場所で、僕は静かに束の間眠りに落ちた。
 
 
In a place far away from anyone or anywhere, I drifted off for a moment.

 

 

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