最近、俺がハマってる堀元見さんについて紹介したい。
この人、
- 非日常クリエイター
➡︎昔の黒歴史的な肩書き(本人も忘れたがってる) - 企画屋
➡︎新しい遊びを思いつく人という肩書き - 衒学者(げんがくしゃ)
➡︎知識を自慢する人という意味の肩書き
とまあ、いろんな肩書きがあるんだけど、俺なりに一言で言ってしまうと、堀元さんは、
駆け出しYouTubeがよくやる「〇〇ぜんぶ食べてみた!」みたいなIQゼロの企画じゃない。
堀元さんの企画は頭の良さを隠しきれてないんだ。
頭の悪い人がふざけても予測可能なおふざけしかできないからつまらないけど、頭のいい人のおふざけは予測不能でおもしろい。
以下、堀元さんの個人ブログ「こっちは遊びでやってんだよ!」から、おもしろ記事をいくつか紹介した上で、彼のおもしろさの秘密を分析してみる。
堀元見さんのおすすめ記事
おもしろお遊び記事
フリーハグといえば、こういう看板を持って道ゆく人とハグをするやつ。
でも、フリーハグをそのまま実施しても何もおもしろくない。
企画屋として失格だ。
そこで、堀元さんは、「フリーハグ」を1文字もじって「フリーハゲ」にした。
道ゆく人に頭をバリカンで剃ってもらうという、人類未到のヘンテコ企画だ。
この頃はまだ堀元さんも駆け出しの頃だから、ちょっと頭の悪そうな企画ではあるんだけど、サムネの破壊力で押し切ってる。
でも、ここから徐々に頭が良くなっていきます。
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TEDといえば、ビル・ゲイツとかマジメな人がマジメなプレゼンをする団体。
でもそれじゃおもしろくないから、TED風に偏見やフェチを堂々と語ってみようという企画。
プレゼンはその人の賢さがモロに出るんだけど、堀元さんの偏見プレゼンは賢い人のしゃべりかた。
しかも、おもしろい。反則だ。
ちなみに、
ハタチを過ぎたプライド高い男は9割童貞。
という偏見プレゼンが最高におもしろかった。
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「異業種交流会人狼」というおもしろ企画。
ウソの職業を自称している人狼を見抜くゲームなんだけど、これを思いつく発想力がすごい。
異業種交流会なんて、本音を隠した足湯みたいに浅くてつまらない交流になるのがお決まりなんだけど、人狼ゲームの要素を持ち込むことでここまでおもしろくできるとは。
秘書がエロすぎて逆にウソだと疑われるくだりが見どころ。
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0.1倍速ずつ加速する倍速映画生活という人体実験の企画。
- 1.9倍速で『戦場のメリークリスマス』を見るとハリーポッターになる。
- 3.3倍速になると、セックスシーンが銃撃戦になる。
- 『孤独のグルメ』は5.5倍速でも見れる。
こんな実験結果だった。
俺もよく倍速で映画を見るけど、それ自体をネタにして企画にできることに俺は気づかなかった。
「1.9倍速で『戦場のメリークリスマス』を見るとハリーポッターになる」っていうくだりは完全なるこじつけなんだけど、それも含めておもしろいコンテンツになってる。
マジメ記事
堀元さんはふざけるばかりではなく、超マジメな記事も書いてる。
一番マジメな記事は間違いなくこれ。
堀元さんは、「村づくりビジネス」というプロジェクトを起こしてたんだけど、それが「失敗した」経緯と反省が書かれた記事。
今までのようなおもしろ要素はないけど、普段のおふざけ記事との温度差がありすぎて、別人が書いてるのかと思うほど。
普段はふざけられるけど、ここぞという時はマジメな記事を書けるから、ギャップ萌えポイントが高い。
炎上記事
炎上記事もある。
この記事は炎上し、NewsPicksに訴えるぞと脅され、落合陽一さんと宇野常寛さんという有名人にTwitterをブロックされたらしい。
「サバの話」記事(https://t.co/RgtSx2DgHS )についてNewsPicks側からのお怒りメールが来た。
「客イジり」部分だけを落とし所にしているあたり、バランスがよく取れていてエラいなと思う。
NewsPicksの中の人、とてもエラいな〜。良いメディア!(でも消さない) pic.twitter.com/Yf00IeCC9k— 堀元 見@ビジネス書100冊本1.6万部突破 (@kenhori2) January 15, 2019
俺もこの記事を読んで笑い転げたんだけど、
堀元さんの真髄は、高度な悪口にあるのかもしれない。
さすが『教養悪口本』出してるだけのことはある。
ちなみに、最近の堀元さんは悪口を書いて炎上するのがめんどくさくなったのか、今は有料noteで悪口を書いている。
堀元見@衒学者 – note
実名で悪口を書いてる有料記事もあるので、ぜひ読んでほしい。
俺は今まで有料noteを買ったことなかったけど、堀元さんの有料noteは買ってしまった。
遊び人スキルと公務員スキル
なんでこんなに堀元さんがおもしろいのかを、俺なりに分析するとこうなる。
堀元さんは、
- ①常識の縛りを外した柔軟な発想・企画ができる。
➡︎遊び人スキル - ②企画を実行に移せる実務能力・調整能力がある。
➡︎公務員スキル
この2つの相反するスキルを持っているから、おもしろいんだと思う。
企画屋には、①遊び人スキルばかりが重要だと思われがちなんだけど、②公務員スキルも大事だ。
おもしろい企画を実行するには、関係者のスケジュールの調整や、会場の確保、その他連絡事項の伝達など地味な裏方の作業が必要だからだ。
と言う駆け出しブロガー・YouTuberは多いけど、だいたい②公務員スキルが欠けていることが多い。
逆に、②公務員スキルを持っている人はだいたいマジメすぎるから、①遊び人スキルが足りず、おもしろい発想力がない。
この2つはトレードオフに近いんだけど、両方あわせ持つ堀元さんは企画屋としての素質たっぷりなんだ。
というか、堀元さんは慶應義塾大学理工学部情報工学科卒の超エリート。
高学歴の人はだいたいプライドがあってマジメだから、①遊び人のスキルを持つ人は少ない気がするんだけど、堀元さんは違う。
両立するのが難しい①遊び人スキルと②公務員スキル。
この2つを合わせ持つからこそ、彼は企画屋として成功したんじゃないかと思う。
自己開示のレベルが高い
もう一点、堀元さんが成功した要因は、
実名顔出しはもちろんのこと、過去の失敗談、一時期は電話番号まで公開してたんだから、ネットのおもちゃ並みに自分を開示している。
(電話番号の公開はさすがにやめたようです)
自己開示レベルが高いと親近感が湧くし、信頼もされやすい。
結果、周囲の人から応援をしてもらえる。
自己開示レベルが高いと、応援されやすいことが証明されたのがこちらの記事。
「生きたい!」という原始的な欲求でクラウドファンディングしたところ、13万円近くの資金が集まったらしい。
これは堀元さんがよく書いてることなんだけど、
自分をオープンにしてる限り、人は死なない。
どれほど困窮しても、自分の状況をさらけだすことができれば、それに共感したクラウド(群衆)から救いの手は伸びてくるんだ。
でも、
- 男性
- 高学歴
この2つの条件を満たす人は、自己開示がヘタクソな場合が多い。
プライドが邪魔をして自分の失敗談や人生をさらけ出すことができないからだ。
誰にも相談できず、「助けて」を言えないまま孤独死する事件が特に男性に多いのは、このプライドのせいだ。
俺も実はムダにプライドがあって、本名を明かしたり顔出しをすることに抵抗がある。
でも、堀元さんは自己開示のレベルが高い。
ブログを読むだけで堀元さんの人生や個人情報がかなりわかってしまう。
慶應義塾卒というエリートながら、うまくプライドを捨てて自己開示している堀元さん流の生き方は、「助けて」が素直に言えない男たちにとってロールモデルになると思う。
「助けて」と言えないから、マッチ売りの少女は死んだんだ。
堀元さんの現在
残念ながら、堀元さんは現在、個人ブログの「こっちは遊びでやってんだよ!」の更新はしておらず、以下のプラットフォームに活躍の場を移している。
特に衒学チャンネルの「ビジネス書100冊読んでみる企画」と、ゆる言語学ラジオはいずれも知的でおもしろいのでぜひ見てほしい。
なんか宣伝っぽくなったけど、俺は堀元さんと会ったこともないので、ただ善意で宣伝をする形になりました。
堀元さんファンの人がもしこの記事を読んでたら、ぜひこの記事を拡散してください!
堀元さんのおすすめ本。
堀元さんの本はこの記事で解説してます。
そういえば、堀元さんの作るようなおもしろいコンテンツは長く残りやすいと、あの外山滋比古も言ってる。
正しいコンテンツはだいたいつまらないので、ぜひ個人ブロガーはおもしろいコンテンツ作りに注力したいところ。
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