今年も多くの本を読んだ。
最近思うのは、小説は情報や知識を得る手段としては効率が悪すぎるということ。
娯楽としては最高だけど、コスパは悪い。
これからはあまり小説を読まないようにしたい(小説は好きだけど)。
【2021年】読んでよかった本10冊ランキング
ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論
社会に何の貢献もしないクソ仕事をしてるサラリーマンが熱狂して読んだ、ベストセラー本。
かなり分厚くて、文章も決してかんたんではないんだけど、仕事をしてる人は全員「うわ〜あるある」と連呼しながら読める。
専門的にはケインズの話になるんだけど、その辺は読み飛ばしても十分に楽しんで読める。
「ブルシット・ジョブ」は流行語大賞にすべきだわ。
クララとお日さま
ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの受賞後第1作。
使い古されたテーマに見えるロボットと人間についての、新たな物語。
カズオ・イシグロと村上春樹は作風が似てるからよく比較されるんだけど、ITに興味のある人は絶対にカズオ・イシグロの方が面白い。
むっちゃ雑だけど、「村上春樹は文系」・「カズオ・イシグロは理系」って感じ。
異文化理解力
全然期待せずに読んだんだけど、文化の違いから来る各国の性格が「カルチャーマップ」としてまとまっていたので思わず最後まで読んでしまった。
海外出張や外資系との取引など、ビジネスで海外と関わる人はぜひとも読むべし。
本書にのってるカルチャーマップは、明日から役に立つ即効性があるから。
さよなら、俺たち
俺は男だから、それだけで楽に生きてきたみたいな節がある。
本書を読むと、女性がいかに生きづらいかがよくわかる。
著者は男で、自分自身も女性のことをぜんぜん知らなかったことを反省して本書を書いたらしい。
女性について無知すぎる男を処刑する本。
俺は生まれ変わっても絶対に男がいい。
「男はつらいよ」というけど、絶対に男の方が気楽に生きられる。
変な家
期待せずに読んだら、ビビるほど怖かった。
物件の間取り図が出てくるんだけど、冷静に読むとなんかおかしい。
間取り図を道具として使ったホラーって、俺は初めて読んだわ。怖すぎてずるい。
日本の物件、特に田舎にあるような家ってマジでムダに広くて怖いんだよな……。
アカデミアを離れてみたら
アカデミア(研究者の世界)を離れて、民間で就職した21人の博士号取得者の体験談が出てくる本。
恐ろしいのは、
21人の民間就職成功者は、全員が理系。
つまり本書にのってない文系の博士号取得者は……。
「文系で博士課程に進んだ人は、民間就職が難しい」ということを、あえて物語らないことで逆に物語っている恐ろしい本。
実力も運のうち 能力主義は正義か
『これからの正義の話をしよう』で有名なサンデル教授の新作。
一言で要約すると、
━━という感じ。
ぶっちゃけ、高学歴者や高年収の人にマウントを取られたことのある人が大半だと思う。
本書は、そんなマウントについての反省を促す本。
まあ、サンデル教授もどう考えても成功者だから、「お前が言うな」的な本でもあるんだけど……。
教養悪口本
「どうせ言うならおもしろい悪口を言おうぜ」というコンセプトで書かれた本。
「バカ」とか「無能」とかいう悪口はストレートすぎておもしろくないから、どうせならインテリっぽく賢くディスりましょう。
ディスり方にこそ知性が宿るんだ。
無理ゲー社会
「上級国民/下級国民」という階級がある今の日本は無理ゲーだということを教えてくれる本。
努力できるかどうかが「遺伝ガチャ」で決まってしまうというデータはマジで衝撃的だった。
努力できるかどうかは遺伝で決まる。
遺伝で努力できない人に「努力しろ」と言うのがいかに残酷かよくわかる。
QRコードの奇跡
ふだん当たり前のように使ってるQRコードが、実は日本が発明してたことに驚いた。
イノベーションが生まれにくいと言われる日本で、世界中で使われているQRコードが生まれたんだ。
これからは、QRコードを見かけるたびに日本に自信を持てる。
QRコード以外にもこんな二次元コードが当時は使われていたらしい。
この中でQRコードだけが生き残って現在も使われているんだなぁ。 pic.twitter.com/KfFT2uRG0j
— タロン@ガジェボート (@shin_taron) September 15, 2021
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